3日前、フライ返しの柄が折れた。
結構、力をかけた使い方をしているせいもあると思うが、なんせ20年以上前に買ったのだから、プラスティックが劣化しているのは明らかだ。

高校3年生の冬、△□市一の繁華街のバイト先の店からの帰り道に、バイト先の店の並びのお店で買ったものだ。
当時、1人暮らしに備えて、少しづつ自分に使いやすいものを買い揃えていた私は、毎日少しづつ自分の気に入ったものを探していた。
アルバイトの内容は、店のディスプレーを全て変える・・というもので、店の商品を使って、コーディネートの提案を任されていた。
ちょっと特殊な形で雇われていたのがおわかりだと思うが、そんな仕事内容だったので好きに仕事をしてよかったし、楽しんでいた。
それでも、全てやり終わると、6時間は経っていて、さらに余った時間は接客もしていたので、帰り道はヘトヘトであった。
そんなヘトヘトな状態で買った思い出の品だ。
思い出の品だから直すのではない。
『買い替えればいい。安いんだから。』
・・と言う思想には、賛同できない!。
ジーンズについての記述でもサンザン書いてきたが、
安いのは、貨幣価値の違う国に、無茶な値段で発注したからであり、受注した業者は先進国の外貨欲しさに、酷い労働を労働者に押し付ける。
そういう人権蹂躙がある事を承知で、先進国の業者は発注してる。安上がりだから。
そういうこと全てに反対なので、できる限りそういう品物は買わない!。
買い替えて、ゴミとして出されたものはどうなる?。埋め立てされる場合もあるし、再資源化される場合もある。
埋めたものが自然に帰るまでの間、どれだけのモノが、更に埋められるのか?。
それ以前に、ステンレスは普通の鉄合金と比べると、圧倒的に腐食しにくく、いつまで経っても土になんか還らない。
また、再資源化にしたって、エネルギーは消費するわけだ。
・・こういう事すべてに賛同できないのだ。
だって、直せばいいだけなんだから。
・・ってなことで、多くの人に捨てずに修理することをお勧めする私としては、今回修理過程を見ていただこうと思っています。
まず、残っている部分を完全に除去する。
ハンマーでたたいて、残りを割って、磨く。

ラッキーなことに、既に穴が開いているので、この穴を使用して、ボルト止めすることにした。
まずは、出てきた部分の形状を計測して、この形状にピッタリの溝を材料に開ける。

・・って、計測した数値は、サンドペーパーの裏にメモしてある (笑) 。
材料は、チーク材。ホームセンターの売り切り在庫に入っていたのを格安で買ったのが7年前、その時に、折れた工具の柄を作ったのであるが、残りはそのまま作業台の隅に立てかけてあった。
最初に幅を材料の穴あけ面に書き込む。
目的とする厚みよりも1mm小さい直径のドリルを使って、目的とする深さまで穴をあける (ちなみに、写真のピンバイスは小学校5年生の時に買ったモノ。もう1本持ってるが、そちらは小学校4年生の時に買った。 こんなのは序の口、小学校3年生の時に買ったPカッターも、小学校1年生の時に買ったカッターナイフも、今も現役で使ってる。 大笑) 。
これを、まずは2カ所穴をあける (形状を見ていただければわかるように、段差があるので、その段差と同じ形状の溝を掘る。そのために、4カ所になるのだが、最深部中央の部分が嵌る穴だけ2カ所を開ける。浅い穴は後に開ければいい。) 。
次に穴と穴を極小のヤスリで繋げる (もちろん、穴と穴の間にもドリルで穴を開ければ、手っ取り早く溝ができる。) 。

最後に浅い部分の穴を外側に開けて、繋げる。
入れてみる。穴の位置はここでいいはず。

計測と、私の作業に間違いはない
・・・と、何故か自信満々で、穴をあけると・・
やっぱりピッタリ。
続いて、全体の形状を滑らかに削り出す。

気に入った形状になったら、ボルト止めする部分のナットが収まる段差を彫ったり、ぶら下げるための長穴を開けたりして、完成。
やりたくは無かったが、一応、毎日使うモノなので、ウレタンニスで塗装した。

塗装前までの作業時間は、48分。
後片づけと掃除で+4分。
塗装しないほうが、個人的には好きなのだが、水回りで使うモノなので、仕方がない。
同じ材料で、塗装しなかったら、こんな感じ↓。 以前に作った工具の柄。

やっぱ、塗装しない方がカッコイイなぁ~。仕方ないけど・・。
見ていただいた皆様も、チョット壊れたくらいで捨ててしまわずに、
なおして、モノを大切に使ってくださいね (私、いつもこんなことばっかり言ってる・・。苦笑) 。
![]() 最強! 男の工具図鑑 MonoMax特別編集 (e-MOOK) |




