※未UPの原稿は依然としてあるが、とりあえずは報告である。※
悪性黒色腫 (あくせいこくしょくしゅ・・と読む。 malignant melanoma メラノーマ。 ↓以下↓、[メラノーマ]と記す) と医師から告げられた時、
私は 『あ~あぁ、オレの人生ここいらで終わるのか。やりてーことの1%くらいしかやってねーのになぁ。受け入れるしかねーよな、末期は苦しいだろうなぁ。』
・・・と思った。
あまりの事で、茫然としていたのだ。
・・と言うのも、皮膚科に関しては全く素人のオレだが (学生時代に皮膚科を教えてたヤツが、スゲー嫌なヤツだったので、全く勉強する気になれなかったのだ・・。) 、メラノーマがどのくらいヤバいものか位は知識があったし、先に摘出したソレが、全くメラノーマには見えなかったからであった。

↑写真は一部ではあるが、これ以外にもそれほど医学書は残っていない。
退学してからかなりの年月が過ぎている。医学書の処分は、毎年のようにしてきた。
事の始まりは、4月である。
足底の一部が少し肥厚してきたのに気が付いた。
足底の表皮が肥厚してくると、過去の経験から、尋常性疣贅 (じんじょうせいゆうぜい・・と読む。 ヒトパピローマウイルスによる、いわゆるイボだ。 ↓以下↓、[疣贅]と記す) の発生がおこるのでは?・・・と考え、表皮をナイフで軽く削いでおいた。
普段なら、そこで終わるのであるが、5月になってまた同じ部位が他の部分よりやや肥厚しているのに気が付いたのだ。
過去の経験から、今回のように何度も繰り返すこともあったので、またしてもナイフで軽く削いでおいた。
6月になって、同じように少しだけ肥厚してきたその部分を削ぎ落そうとナイフを出した私を見て、カミサンが言った。
『疣贅ができたら、液体窒素で焼いてくればいいだけだよ。刺激与えて癌化したら怖いから、様子を見れば?。』
私は、 『それも面白い経験だし、そん時は子どもの疣贅も一緒に退治すりゃあいいか。』 ・・と思ったのである。
そうして、私はナイフで削ぐのをヤメたのだった。
そもそも、私は小さい頃から疣贅をうつされやすく、何度も痛い思いをしてきた。
子どもの頃から、毎回自分でナイフで毎日そぎ落として最後にはやっつけてやるのであるが、私にとり憑いてきた疣贅は、赤色や緑色のチョッと触れただけでも痛みを感じる手ごわい奴ばかりであって、ウチの子に付いているような白色の悪さをしない奴は、一度もなかったのだ。
だから、私は過剰に疣贅を心配して、日々対策を講じているのだ。
その対策の一つが、靴を脱いで何処かに入ったら、できるだけ速やかに足を洗う・・・と言うことであった。
7月のある日、建物の中に靴なしで入ることを余儀なくされた私は、車で足を洗い、新しい靴下に変え、持ってきていた替えのブーツに履き替えた。
その日の私の足底には、例の肥厚部分にも何もなかったのだ。
つづく




悪性黒色腫 (あくせいこくしょくしゅ・・と読む。 malignant melanoma メラノーマ。 ↓以下↓、[メラノーマ]と記す) と医師から告げられた時、
私は 『あ~あぁ、オレの人生ここいらで終わるのか。やりてーことの1%くらいしかやってねーのになぁ。受け入れるしかねーよな、末期は苦しいだろうなぁ。』
・・・と思った。
あまりの事で、茫然としていたのだ。
・・と言うのも、皮膚科に関しては全く素人のオレだが (学生時代に皮膚科を教えてたヤツが、スゲー嫌なヤツだったので、全く勉強する気になれなかったのだ・・。) 、メラノーマがどのくらいヤバいものか位は知識があったし、先に摘出したソレが、全くメラノーマには見えなかったからであった。

↑写真は一部ではあるが、これ以外にもそれほど医学書は残っていない。
退学してからかなりの年月が過ぎている。医学書の処分は、毎年のようにしてきた。
事の始まりは、4月である。
足底の一部が少し肥厚してきたのに気が付いた。
足底の表皮が肥厚してくると、過去の経験から、尋常性疣贅 (じんじょうせいゆうぜい・・と読む。 ヒトパピローマウイルスによる、いわゆるイボだ。 ↓以下↓、[疣贅]と記す) の発生がおこるのでは?・・・と考え、表皮をナイフで軽く削いでおいた。
普段なら、そこで終わるのであるが、5月になってまた同じ部位が他の部分よりやや肥厚しているのに気が付いたのだ。
過去の経験から、今回のように何度も繰り返すこともあったので、またしてもナイフで軽く削いでおいた。
6月になって、同じように少しだけ肥厚してきたその部分を削ぎ落そうとナイフを出した私を見て、カミサンが言った。
『疣贅ができたら、液体窒素で焼いてくればいいだけだよ。刺激与えて癌化したら怖いから、様子を見れば?。』
私は、 『それも面白い経験だし、そん時は子どもの疣贅も一緒に退治すりゃあいいか。』 ・・と思ったのである。
そうして、私はナイフで削ぐのをヤメたのだった。
そもそも、私は小さい頃から疣贅をうつされやすく、何度も痛い思いをしてきた。
子どもの頃から、毎回自分でナイフで毎日そぎ落として最後にはやっつけてやるのであるが、私にとり憑いてきた疣贅は、赤色や緑色のチョッと触れただけでも痛みを感じる手ごわい奴ばかりであって、ウチの子に付いているような白色の悪さをしない奴は、一度もなかったのだ。
だから、私は過剰に疣贅を心配して、日々対策を講じているのだ。
その対策の一つが、靴を脱いで何処かに入ったら、できるだけ速やかに足を洗う・・・と言うことであった。
7月のある日、建物の中に靴なしで入ることを余儀なくされた私は、車で足を洗い、新しい靴下に変え、持ってきていた替えのブーツに履き替えた。
その日の私の足底には、例の肥厚部分にも何もなかったのだ。
つづく




