誕生したばかりの頃のダブルワークスのジーンズだ。
私は、加工モノは基本的に買わないのだが、
その理由は、加工賃が上乗せされているからでもあるし、加工によって本来の寿命が短くなっているからもある。
また、環境負荷や、色落ちの不自然さなども理由に挙げられるのだが、
2000年をこえた頃からの各メーカーの加工は、まるで本物の古着のようだ。
このジーンズも、初めて見せてもらった時 (かなり前だ。) は、ビックリするような加工であった。
加工モノを買わない私は、このジーンズの持ち主ではない。
友人K のジーンズだ。
・・とは言え、友人Kも、
「ノンウォッシュから糊落としをして履き込む or 古着を履く」
・・しかしない男なので、ほとんど履いていないらしい。
たまーに (2年に1回・・って言ってた。そんなに履かないのなら、買うなよ!。) 、
履いていたらしいのだが、ポケットの加工スレの横糸が切れてしまったので、
『直してほしい。』 との依頼であった。

『自分のジーパンも直していないのが山積みなのに、
人のジーパンなんて直してらんねーよ!。』
・・と言う私に、
『いつでもいいからさ。頼む。』
・・・と言う、友人K。
とりあえず、K が提示した金額 2000円 で引き受けることにした
(久々の “作業による” 現金収入である。) 。
古着の場合でもそうなのだが、
横糸が切れてしまったら、リペアはデニムの貼り付けになる。
まずは、ポケット部分なのでミシンをかけられるように開いておく。

そして、切れた横糸を切り落とす。

古着デニムの切れ端の在庫から、よく似た色を探す。

切れ端在庫は、段ボール箱12個もあるので、少しでも減らしたい所なのだが、
この程度じゃ全然減らない (笑) 。
減らすために、久しぶりにパッチワーク生地を作ろうかとも思ってる
(パッチワーク生地で、服やカバンを作るのである。かなりメンドクサイけど・・。)。
501の赤ミミ最終期の切れ端在庫の1つが、よく似た色かな・・。切って当ててみた所。

繋ぐためのミシン糸は、#50 にしようか、#60 にしようかとも思ったのだが、
『丈夫なのにしてくれ。』 ・・とのKからの依頼であったので、#30 を使うことにした。
自分のジーンズで、同様の修理の時は、やはり丈夫にしたいため#30 を使ってる。

切れ端と穴を繋げてしまったら、元通りにポケットを縫製して完成。
ポケットの縫製糸は、少し色が違うが、 #30 のコアヤーン糸を使用した。
いくら同じような色のデニムを使っても、繋げるミシン糸が太いと目立つ。

まあ、強度の為だ、仕方がない。
Kに納品すると、
『いいね!。サンキュー。来年の夏に履くわ。
・・んで、これからは年に1回は履くことにすっかな・・。』 ・・だと・・。





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