property="og:title" content="ページタイトル" /> property="og:image" content="画像URL" /> 靴の手入れで、よくある間違い・・だと思われること。はみ出し者の閾値
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《はじめに》

靴や革細工を作る者として (最近は全然作ってないけど・・。苦笑) 、
時々手入れについて尋ねられることがある。

私は、この道で暮らしている訳ではないし、知っていることは少ない。
しかし、革業界で賃金を得て暮らしを立てている “プロ” であるからと言って、
革に知悉しているとは限らない。

多くの人は、雑誌や本などに載っていることを参考にして、
手入れをしてきたとは思うのだが、私は自分の経験から (失敗した経験だ。) 、
『コレ、革を傷めると思うけどな・・・。』 ・・・って思う記事も多い。

アメカジに目覚めた小学校6年生以来、ワークブーツが、また他の革製品が欲しくて、
アルバイトをしてお金を貯めて、中学1年で革靴とギャリソンベルトを購入、
中学2年からはワークブーツを履いているので、失敗経験は沢山ある。
中高生の間は、図書館で洋服や靴、革の本を読み漁り 身につけた知識、
地元では有名人である 行きつけの靴屋さんから教わった知識、
・・・それらを自分の持ち物で実践してきた。
それでも、失敗はある。

だからこそ、言えることがあると思い、ブログに書こうかなと思っています。
参考になれば幸いです。

また、主に靴について書かせていただきますが、鞄や財布なども
基本的には同じですので、その辺もご了承ください。
不定期に書きます。

知らないことやわからないことは、書いたりしません
(よく、雑誌などに、まるで正しいかのように書いてありますが・・・。) 。
不確かなことは、『~ではないか?・・と、思う。』 ・・と、言うように書きます。

IMGP7806.jpg
ウチの玄関です。

     《以下:本文です。》



靴が好きになったら、一日中 玄関に座って、
穴が開くほど靴を眺めたりするものです (私だけではないハズ・・?。) 。

・・・そして、やたらと手入れをしたくなるものです。

しかし、『過ぎたるは猶、及ばざるが如し。』 ・・・と、言うように、
“見つめてウットリとする” 以外の行動で、本当に手入れとして正しいのか・・
・・疑問である行動も多いです。


雑誌や専門家のインタヴューでも推奨されている手入れですが、
専門店で行うようなことを、高頻度でやっていいのか・・・?・・と、
言うと、大いに疑問です。


高い代金を払って、その靴にとって何年かに一度の大々的な復活劇である
お店でのメンテナンス。
顧客満足度を高めなければ、商売として成り立たないもの。

その様な店の広告の意味合いもあるし、
その様な店の広告依頼も収入のひとつである雑誌。

そして、高いメンテナンス用品。
使用頻度が上がれば、リピート売り上げも・・・上がる。

・・・そのあたりのことも念頭に置きながら、考えていただければ幸いです。


間違い1
手入れの方法の違いは、原皮の種類ではない。

『羊革、どんな手入れをすればいい?。』 ・・なんて時々訊かれるが、
手入れの方法の違いは、まずは仕上げの違いで分けられるべきだ。

表面をコーティングしたパテントレザーと、ナチュラルな仕上げをしたレザーでは、
手入れに使う薬品は全く違う。
また、ナチュラルな仕上げのレザーでも、ヌメ と オイルヌメ (オイルドレザー) 、
蝋をしみ込ませたブライドルレザー、・・etc・・、どれも使う薬品は違ってくる。

基本的には、薬品を使わずに、できれば毎日ブラッシングをするのが、
革製品の・・・特に靴の・・、手入れだ。


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ブラッシングの意義は、常にカビの胞子を払い落としておくことで、
革をカビさせないことにある。



間違い2
リムーバーは、大切なモノも落としてる。

所謂、「リムーバー」 とか呼ばれる薬品を使うと、染料が布に付いてくる。
そこまでキツイ薬品になると、銀面を傷めているのは確実だ
(リムーバーや汚れ落としクリームは、有機溶剤なんだから、当然と言えば当然だ。) 。
ドレスシューズのワックス上の傷を、ワックスごと取るには有効だと思うけど
(タウンユースでドレスシューズに付くのは、それくらいしかない。) 、
ドレスシューズを街で普通に履いていれば、
基本的にブラシや水分をきつく絞った布で落ちないような汚れが付くことは、
めったにない。
ワックスの上の傷を取って、またワックスをかけておく。その時に使う。

ワークブーツのようなナチュラルな仕上げのレザーにしみ込んだような汚れは、
キツイ リムーバーでも落ちないし、銀面を傷めるだけなので、無駄だと思う。
シミの元だし・・・。

ただ、既に仕上がっている革の上から、さらに染めたい場合 (染め替え) などは、
この有機溶剤の性質を利用して、あえて銀面を傷めて、
染色液を浸みこみやすい状態にさせることはできると思う
(2016年12月20日の投稿 【ペコスブーツのツートーンカラー化】 で使用したのは、
有機溶剤だが、同じような効果は有機溶剤系のリムーバーにもある。) 。

・・・という訳で、
私は、所謂リムーバー(有機溶剤系のキツイ物)は、ほとんど使っていない。
ポリッシュしたレザーの傷をワックスごと取ることも、頻度としてはあまりない。
大した傷も無いのに、リムーバーを高頻度で使うと、
銀面の劣化が早まるので注意。

汚れ落としの薬品は、いくつか持っているけど、後列のはキツイ。
IMGP7815.jpg
ハッキリ言って、使ってない。
どうしても必要な時は、キツクないモノを少し使う。
それも、黒色のワークブーツにだけ。

キツイリムーバーを使って、
ポリッシュされたワックス上の傷を取ったことはあるが、1回だけだ。
何年か前に、その1回を行った カミサンのジョッパーブーツ。
IMGP7827.jpg
フォーマルでしか使わないから、傷付けないように履くのが基本。
私は、この手のドレスシューズは持っていないが、フォーマルで履いている
Lucchese は、一度もリームーバーを使ったことはない
(そもそも、ワックスでポリッシュしてないし・・・。) 。
WAX上の傷よりも深い、銀面に付いた本当の傷については、
今回は書きません (また改めて書きます。) 。

オイルドレザーなどで、サドルソープを使うと、極細かい砂や埃などは
洗い流せてキレイにはなるが、黒ずみはほとんど取れないし、
ウエルトの隙間から水が浸入するのも、いただけない。
IMGP7822.jpg
ウチにはサドルソープが2つあったが、右のラベルが取れてる KIWI のは、
20年以上前に買ったものだし、ここ15年で3回使っただけ。
左の PENGUIN は、いつのかわからないが、新品だ。
余程の泥だらけになった時以外、ほとんど使わないので、今後も減らないと思う。



間違い3
オイルは、絶対に入れ過ぎてる。

ミンクオイルを始めとして、いろいろな種類がある 『革用の“油”』 。
IMGP7819.jpg
シューグリースとスノーシールは、ちょっと特殊だけど、やっぱり油だ。

ツヤを出すワックス類も、蝋なので油脂だ。
乳化性のクリームだって、主原料はワックスとかオイル・・・全て油だ。
IMGP7817.jpg

よく、『油分が抜ける。』 ・・って、言いますが、
水没したりしているわけでもないのに、そんなに (手入れで塗りたくっているほど)
革製品から油分が抜けているとは、常識的に考えて思えないのです。

昔、お世話になった 地元の有名人の行きつけの靴屋さんは、
オイルドレザーのワークブーツについて、
『多くても月に一回、ロングブーツで片足に付き、
 マッチ棒の頭くらいの量のミンクオイルを入れる。
  塗り過ぎは厳禁だよ!。』

・・・って、生意気盛りの私に言ってくれてた。



・・・以上の3点は、よくある間違いだと思うのです。



『じゃ、何でこんなに持っているんだ?!。』
・・って、思うでしょ?。


つまり、こうやって (いらない物を買って、使って‥) 、
間違いを繰り返してきたのです。


ですから、写真で紹介した (+α・・持ってる。) 革用の薬品類の2/3を、
玄関の飾りにしているだけです・・・ (苦笑) 。

・・・困ったモンだ・・・。



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2021.03/14 Sun 01:44|靴 (リペア・手入れ・既成靴 等)||トラックバック(0)TOP↑
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プロフィール

DANGER MELON 

Author:DANGER MELON 
はみ出し者と言われ続けて30数年の某県△△市在住197?年生まれ自称39歳の専業主夫。

履歴:高校在学中に無認可障害者施設開所運動に関わり、高校卒業と同時に開所。以後数年間施設職員。それ以後は仕事も無くアルバイト+他で何とか食い繋ぐ。医療職を目指し齢31で進学、6年次に難癖付けられて退学。以後専業主夫。

思想:平和と民主主義を望む。ブーツしか履かない主義。セーターとポロシャツは着ない主義。

嫌いなモノ:差別、キノコ、弱い者イジメ。

好きなモノ:お肉、羊羹、ドライフルーツ、アメリカのワークウェア&ワークブーツ他多数。書ききれません。当ブログ内で少しづつ紹介していきます。

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